静岡県静岡市(旧清水市・由比町)の古墳
■三池平古墳 【県史跡】
静岡市清水原のナショナルトレーニングセンター入り口右側の丘の上にあり、駐車場から登り口があります。五世紀初め頃の全長67m、後円部径43mの前方後円墳で、後円部に7枚の蓋石で覆われた未盗掘の竪穴式石室があり、内部に割竹形石棺が残っていました。石棺内は水銀朱で彩られ、成人男性の人骨が検出されました。帆立貝形石製品、筒形銅器、変形方格規矩四神鏡などの副葬品計308点がほぼ完全な形で残っており、これらは静岡市埋蔵文化財センターで展示されています。
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2009年12月に保存整備が終わり、公開されました。石室は、埋め戻されて、その上に複製が展示されています。石室からの排水溝も復元展示されています。
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静岡市清水庵原町の庵原野球場の前の広場にあります。もと、丸山南斜面(現第1駐車場)に19基の古墳が存在しましたが、野球場建設に伴って調査され、残りの良い8号墳石室のみ移築保存され、古墳モニュメントとして展示されています。石室の長さは3mほどで、八世紀初頭の築造です。
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静岡市清水庵原町、東名高速清水インターのすぐ北側の清水ゴルフセンター内にある前方後方墳で、前方部がゴルフ場に、後方部が蜜柑畑の一部になっています。かつて三角縁神獣鏡が出土しました。
■秋葉山古墳群
静岡市清水八坂東の清水工業高校東側の秋葉山公園(建設中)内に3基残っています。1号墳は径10mほどの円墳で、整地された丘陵頂上に残されています。第二次大戦中に高射砲陣地が置かれていたためにかなり改変されてしまっていますが、発掘調査で古墳時代初期の銅鏃が見つかり、かなり古い古墳のようです。丘陵上のまだ未整備の位置に2号墳がありますが、薮に埋もれています。3号墳は隣接する神社となっています。
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静岡市清水袖師の神明宮境内にあり、元4基ありましたが、現存2基です。1号墳は本殿裏にある全長70mの前方後円墳で、最近の調査で前方部がバチ形をしており、静岡では最古の古墳と考えられるようになりました。4号墳は境内の東端に石室のみ保存されています。全長10.5m、玄室長6.8m、羨道長3.7mの細長い横穴式石室で、七世紀前半の築造と見られます。
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静岡市清水区横砂、国道1号線からすぐ北の丘陵上にあります。開発に伴う調査で5基の古墳が新発見されました。1号墳は径22mの円墳で、主体部は横穴式石室。6m×1.6mの無袖式で、天井部は失われていました。石室内には石棺が収められていました。六世紀の築造。4号墳は径18mの円墳で、主体部は横穴式石室。6.1m×1.6mの規模で奥壁の前に石棺状施設があります。七世紀後半に追葬されています。5号墳は墳丘は削られていましたが、6m×1.2mの横穴式石室の基底部が残っていました。古墳群は調査後消滅する予定です。
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静岡市清水区由比町室ヶ谷の本光寺境内にあります。室ヶ谷古墳群は6基の円墳が確認されていますが、現存するのは2号墳と、3号墳の石室の下側だけです。3号墳石室は現存長6m、幅2.1m、やや胴張りの無袖式で、床面には二ヶ所に川原石を敷き詰めた棺台が残っていました。現在奥壁に鏡石が置かれていますが、実測図を見るとないので、復元したものと思われます。墓地の入口に4号墳跡の石碑がありますが、4号墳石室は3.6m×1.2mの胴張り状無袖式でした。
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