岡山県総社市緑山古墳群


緑山古墳群 【管理人推薦】

 総社市上林、国分寺背後の三須丘陵の北西端にある緑山一帯に20基ほどの古墳が分布し、そのほとんどが後期の横穴式石室墳です。江崎古墳の東方の市道を北上すると、左に土取り場のような駐車スペースがあり、その崖面に1号墳の石室が露出。そこから石段を上った墓地の隣りに4号墳、墓地奥の林の中に、6、7、8号墳が順に並んでいます。現在は全体が林に覆われて、なかなか全体像がわかりにくくなっていますが、保存状態の良い大型の横穴式石室がまとまって見学できる貴重な群集墳です。

 ◆1号墳

 崖面に横穴式石室が露出し、玄室の奥側のみがかろうじて残っています。見学用に梯子が掛けられていますが、素人さんにはかなり危険なので近づかない方がいいでしょう。現状で幅1.5m、高さ1mくらいですが、天井石はかなり巨大です。

 

 ◆2号墳、21号墳

 2号墳は1号墳のすぐ南にありますが、駐車スペースの南側に林への入口があり、そこから林の中に入ってすぐ右の斜面上にあります。横穴式石室が南に開口していますが、羨道部はほとんど崩壊して、石材が50mくらい下まで落下しています。玄室は右側壁が迫り出してきていますが、良好に残っていて、奥壁は群中では珍しい一枚石です。玄室長5.6m、幅1.8m、高さ2mほどで左片袖式です。斜面下20mに21号墳の横穴式石室が露出しています。

石室開口部、羨道は崩壊

玄室奥壁、一枚石

玄室奧から外、左片袖?

21号墳

21号墳玄室奥壁

 ◆4号墳

 石段を上っていくと墓地があり、その手前左奥にあります。径24m、高さ5mの円墳で、横穴式石室は全長11.4m、玄室長6.1m、幅2.2m、高さ3.3m、羨道幅1.6mの両袖式で、側壁にはやや持ち送りが見られます。石材は巨大ではありませんが、水平方向に目地が揃っており、積み方が良く観察できます。

石室開口部

羨道

玄室奥壁

玄門部

 ◆6号墳

 墓地の西側の林の中にある小道を北へ突き抜けて、少し進むと、道沿いに石室が開口しています。径16mの円墳で、横穴式石室は全長6.1m、玄室長さ3.6m、幅2.2〜2.5m、羨道長2.5m、幅1.05mの両袖式で、玄室は奥側が大きい羽子板形をしています。現状で羨道部の天井石はありませんが、羨道前に墓道が溝状に掘られています。石材は基底部に大きめの石を平面形に並べ、その上に小型の石材を持ち送りながら積み上げています。また、玄門部には床に仕切り石が置かれ、その両側に門柱状に石を立てています。平面形が方形に近く、持ち送りも急で、群中では最古と考えられます。

石室開口部

玄室隅の石材の積み方

玄室奥壁

玄門部

7号墳

 6号墳の北側にあります。径23m、高さ5mの円墳で、横穴式石室は全長10.4m、玄室長さ5.4m、幅2.6m、高さ3m以上、羨道長5m、幅1.5mの左片袖式です。石材が不揃いな印象をうけますが、うまく組み合わせて高い玄室を構築しています。玄門部の天井石が一段低くなっていますが、こうもり塚など備中の石室では良く見られる形態です。

石室開口部

羨道

玄室奥壁

玄門部

8号墳

 7号墳のさらに北にあります。径33m、高さ10mの円墳で、墳丘、石室規模ともに群中最大です。横穴式石室は全長15m、玄室長7.1m、幅2.8m、高さ3m以上、羨道幅1.5mの右片袖式で、県内でも五位にはいる巨大石室です。奥壁には巨石を使用し、7号墳同様、玄門部の天井が一段低くなっています。

石室開口部

羨道

玄室奥壁

玄門部

11号墳

 駐車スペースから道路を北へ50mほど進んだすぐ右側の林の中にあります。径20mほどの円墳で、横穴式石室が南東に開口しています。羨道は前側が崩壊していますが、玄室は完存。玄室長3.9m、幅2.4m、高さ2.95mの両袖式で、4号墳石室を一回り小さくした感じです。他の石室と特徴がよく似ています。

石室開口部、手前に羨道側壁が残る

羨道、玄門で天井が一段下がる

玄室奥壁

玄門部


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