奈良県広陵町・巣山古墳

大王墓級前方後円墳も、けっこう、やっつけ仕事でした


●奈良県広陵町 特別史跡巣山古墳第7次

●2007年1月27日 現地説明会/広陵町教育委員会

 第7次調査では、周濠北東隅と前方部西側の葺石(出島の前)が調査されました。周濠北東隅からは、第5次調査で発見された木製品に関連する木製部材が見つかりました。葬送儀礼に使用した棺を運ぶ舟形木製品の舷側や屋根の柱と思われます。また、U字溝のような長い木製品も見つかっています。前方部西側の基底部からは、葺石が良好な形で検出されました。基底列石に縦目地石を並べ、その間を葺石で埋めていった様子がよくわかります。担当区画ごとにけっこうばらつきがあります。また基底列石の外側にはさらに外護列石が配されていました。過去の調査で、周濠を同一水面にするため、基底部葺石が工事中に一度設計変更されていることがわかっています。今回はさらに、出島を地山から削りだした後、急遽渡り堤を付設するような、二度目の設計変更が行われていることが判明しました。一度完成した基底部の葺石を、渡り堤のところで剥がして、渡り堤の斜面に沿って出島方向から葺石を葺きなおしています。しかし、急いでいたためか、墳丘と渡り堤の接合部で葺石面がずれて段差ができてしまっていました。納期が迫っていたのか、度重なる設計変更に、作業者がキレたのか、けっこうやっつけ仕事であることがわかりました。

周濠北東隅のトレンチ、木製品が出土

U溝状の長い木製品

前方部西側基底部の葺石、中央の縦目地を境に、左右で葺石の大きさが違っている。個人差ありすぎっ!

急遽取り付けられた出島への渡り堤、葺石が最後に墳丘側と合わず、段差ができてしまっている


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