岡山県高梁市(旧高梁市・有漢町)の古墳


拝頭古墳群 【管理人推薦】【市史跡】

 高梁市落合町阿部、国道353号線沿いの落合小学校の西(標識あり)から北へ登っていき、山裾の道路が山林と接する所に古墳群の標識があります。1号墳は径12mの円墳で、横穴式石室が南に開口。全長6.95m、玄室幅1.9m、高さ1.35mの無袖式で、奥壁、天井以外は小型の石材を積み上げています。北側に隣接する3号墳は径9mの円墳で、南に開口する横穴式石室は現存長4m、幅1.18m、高さ1.05mの小型の石室です。いずれも六世紀後半の築造です。

道路沿いの標識、ここから山林を少し登る

1号墳

1号墳奥壁

1号墳奥から外

3号墳

3号墳開口部

3号墳奥壁


赤羽根古墳群 【管理人推薦】

 拝頭古墳群の西500m、高梁市落合町阿部の高梁病院の西100mに赤羽根イナリ古墳があり、その周辺に石棺が点在しています。イナリ古墳は径14mの円墳で、組合せ式箱式石棺が5基埋葬されていました。石棺はすべて厚さ10cmくらいの花崗岩の板石を組み合わせた構造で、内部には朱が塗られています。すぐそばの石垣にも露出した石棺が保存されています。また、病院の南のスロープ石垣の上にも1基の石棺があります。最近の調査で、近くの宅地からさらに4基石棺がみつかりました。すべて五世紀頃のものです。

赤羽根イナリ古墳、周囲に列石が巡る

赤羽根イナリ古墳5号石棺

すぐそばの石垣に保存された石棺

石垣の石棺内部、朱が残っている


今津1号墳 【管理人推薦】【市史跡】

 高梁市津川町今津、JR伯備線木野山駅の北西1kmの斜面にあり、線路を挟んで麓の県道から見えていますが、線路を超えるには、かなり東の踏切を渡って民家の間の複雑な道を回り込む必要があります。現状で径9.5m、高さ4mの円墳で、横穴式石室が谷間に向かって開口。現存長約8m、玄室長約4m、幅1.5m、高さ2mの無袖式で、羨道の天井が一段低くなっています。玄室幅は奥ほど広くなっており、鏡石、天井石は巨石を使用しています。入り口部がやや崩壊して、天井石をツッカエ棒で支えていますが、内部は良く残っています。


高田古墳 【管理人推薦】【市史跡】

 旧有漢町畦地、特別養護老人ホーム有漢荘の前にあります。権現山の中腹に築かれた六世紀後半の径18mの円墳で、大型の横穴式石室が南に開口。全長9.5m、玄室長6.6m、幅1.7m、高さ1.7mの両袖式で、側壁や天井石に巨石を使用しています。陶棺の破片が出土しています。


大鳴古墳 【市史跡】

 旧有漢町役場のところから県道156号線を東へ登っていき、岡山自動車道の高架をくぐると、丁字路のところで右手にため池があります。そのため池の堤を進むと、前方の斜面に墳丘が見えています。南向き斜面に築かれた径10mの円墳で、南に開口する横穴式石室は全長7.2m、幅1.6m、高さ1.7mの無袖式で、保存状態は良好です。奥壁は巨大な一枚石で、羨道部は天井が低くなっています。


<ホームへ戻る>

 

inserted by FC2 system