奈良県明日香村・高松塚古墳

墳丘の手抜き工事が発覚


●奈良県明日香村平田 高松塚古墳 

●2005年2月27日 現地説明会/文化庁、奈良文化財研究所飛鳥藤原宮跡発掘調査部、奈良県立橿原考古学研究所、明日香村教育委員会

 壁画の恒久保存対策検討の一環として、墳丘の調査が実施されました。その結果、墳丘は地山の粘土層を平面に造成した上に、版築で築かれており、排水施設が設けられていないことがわかりました。そのため、排水性の悪さからくる湿度の高さが壁画に発生したカビの一因であることが判明しました。壁画に費用をかけすぎて、排水設備にまで予算が回らなかったのでしょうか?おもわぬ手抜き工事の実態が1200年後に発覚してしまったようです。なお、出土土器から、築造は7世紀末〜8世紀初頭、周溝の発見により径23mの円墳であることがわかりました。


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