福岡県久留米市田主丸町・森部平原古墳群南支群

　久留米市田主丸町森部の平原自然公園の中に保存されています。現存70基で、ほとんどが径10〜20mの円墳です。内部主体も多くが複室構造の横穴式石室で、後室は胴張り状、側壁を持ち送り、ドーム状に構築しています。公園内の道路沿いの古墳は整備されて見学しやすくなっていますが、林の中の古墳は未整備です。

　駐車場を過ぎて道路を大きく右にカーブした先の道路沿いに34号墳があります。墳丘は道路で半分削られていますが、小さな石室は割と残っています。後室の天井部が開口しています。

見事に半分削られた墳丘

天井が開口した後室

　34号墳の後ろにある小さな円墳ですが、墳丘、横穴式石室とも完存しています。後室の石積みは一見乱石積みですが、不思議な安定感があります。

綺麗に残る墳丘	石室入口、やや手前が開く
一見乱雑な後室奥壁	後室奧から、明確な玄門はない

　34号墳の先にある円墳で、墳丘、横穴式石室とも良く残されています。後室の天井が開いているので明るく見学しやすい石室です。

ここも墳丘、石室が良好に残る	前室から後室の玄門、３Ｄ画像
後室奥壁、明確な鏡石あり	後室奧から

　36号墳の後ろにあります。このあたりの古墳は保存状態が良好なものが多いです。ここは比較的大型の石室が見学できます。

ここも墳丘、石室が良好に残る	前室から後室の玄門、立派な造り
後室奥壁、石材も大きい	後室奧から

　39号墳の隣が42号墳です。墳丘、石室とも良好に残っています。

墳丘	前室から後室の玄門、やや変則的
後室奥壁	前室奧から

　42号墳の隣にある45号墳は墳丘が半壊し、石室も失われ、石材が散乱しています。

　45号墳の背後に47号墳があります。墳丘、石室とも完存。相変わらず入口は狭いですが、後室は高く、ゆったりしています。

墳丘	前室から後室の玄門
後室奥壁	前室奧から

　さらに隣の49号墳はやや大きい円墳です。墳丘が高い分、後室の天井も高いです。この古墳群の後室天井はそこそこの高さでドーム状のものと、ひたすら細く高く構築したものと２種類有るようです。職人さんの違いでしょうか？

腰高の墳丘	前室から後室の玄門
後室奥壁、とにかく高い	後室奧から

　少し離れて50号墳があります。石室の前側が破壊されて、後室のみが残っているようです。

墳丘、開口部広め

後室奥壁、一応鏡石あり