福岡県久留米市田主丸町・善院古墳群


善院古墳群 【管理人推薦】

 久留米市田主丸町地徳善院、県道151号線善院バス停から南の集落内に8基の古墳が点在しています。大型の横穴式石室も一部保存されていて見学可能です。 


 1号墳

 善院バス停の南200m、公民館すぐ北の三叉路にあります。径17mの円墳ですが、墳丘は後世にかなり改変されています。しかし横穴式石室はほぼ完存。全長8.5m以上、後室長4.1m、最大幅2.9m、高さ4m、前室長1.5m、幅2.4m、高さ3m、羨道幅1.5mの複室構造です。後室は胴張りの平面プランで、側壁と前後の壁は台形状に持ち送り、高い天井はかなり狭くなっています。

 

墳丘の現状

前室から後室の玄門

後室奥壁

後室玄門


 2号墳

 1号墳のすぐ南の公民館横にあり、横穴式石室が完全に露出しています。前側だけが覆屋の中に納められ、何らかの理由で祭られています。壁を挟んで、覆屋の裏側に、石室の後ろ側がそのまま露出しています。なぜ、こんなことになってしまったのか不明です。

公民館横の覆屋の中にある。右奧に1号墳

覆屋の中に露出した石室材

覆屋の裏側にも石材露出

壁を挟んでこうなっています。


 4号墳 【装飾古墳?】

 1号墳の東100mの民家敷地内にあります。周囲を削られていますが非常に腰高の墳丘で、見るからに高い石室がありそうですが、想像以上でした。横穴式石室は複室構造で、後室は平面規模に対して異常に天井が高く、このタイプの石室としては屈指の規模です。後室は全面が赤色に塗られ、蕨手さんによると、奥壁鏡石に靫の紋様があったらしいです。

崩れかけている羨道

前室から後室玄門

後室奥壁、驚くべき高さ

真っ赤に塗られた後室奥壁

後室玄門

奥壁鏡石(左下)に、靫の紋様があったらしい


 8号墳

 県道151号線善院バス停のすぐ南にあります。巨大な天井石が露出していますが、内部の石材も巨石ばかりで、思わず唸ってしまいます。他の古墳とは明らかに違いますが、巨石を積んで天井を高く造ろうとするところは共通しています。8号墳と1号墳の間の民家の奧にも他の古墳がちらほらと見えています。

巨大な天井石が露出

玄門

後室奥壁

後室奧から、なぜホイールキャップが?


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