三重県上野市・天童山古墳群

石室から大量の副葬品が出土


●三重県上野市上郡 天童山古墳群

●2003年9月20日現地説明会/三重県埋蔵文化財センター

 県道予定地内の3基を調査。8号墳(1辺18mの方墳)から横穴式石室底部と未盗掘の小石室を検出。横穴式石室は両袖式、玄室長4.4m、床面は整地した岩盤上に礫を敷き詰めており、保存状態良好。須恵器、土師器、鉄鉾、鉄鏃、耳環、水晶・碧玉製首飾り、金箔など、大量の副葬品が出土しました。小竪穴式石室からは須恵器、土師器のほか、ミニチュア土製品、パイプ形土製品が出土しています。13号墳(径13mの円墳)では玄室長3.1mの横穴式石室底部が残存。大量の須恵器がほぼ原位置で残っていました。8号墳のような装飾品がないため、少し身分が低い家族の墓と思われます。7号墳は地山を削って造られているようですが、かなり荒らされていて、詳細は不明です。

8号墳石室、礫を取り除いた床面、眺望良好。

8号墳小石室

8号墳小石室から出土したミニチュア壷と用途不明パイプ型土製品

13号墳石室床面の須恵器出土状況


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