百舌鳥古墳群の方墳で初めて造出しを検出


■大阪府堺市西区上野芝町一丁「百舌鳥古墳群/国史跡・寺山南山古墳第5次」

 2016年12月4日 現地説明会/堺市文化財課

 

 寺山南山古墳は44.8m×36.3mの方墳で、上石津ミサンザイ古墳(履中天皇陵)の外濠と周溝を共有していることから、その陪塚と考えられています。史跡整備のための今回の調査で、東北西辺それぞれから一段目テラスの円筒埴輪列、葺石、周溝を検出しました。葺石はテラスにも敷かれていました。また、墳丘の東側に造出しが見つかりました。幅9.5m、長さ3.6m、高さ0.9mの規模で、一段目テラスの下から平坦面を造成し、テラス上には家形・囲形埴輪が置かれていました。百舌鳥古墳群の方墳では初めて祭祀を行う造出しを検出したことで、大王に近い人物が埋葬されている可能性が高まりました。

東辺の造出し

造出し上側の一段目テラス、家形埴輪、円筒埴輪列検出

一段目テラスに置かれた家形埴輪、囲形埴輪

一段目テラスの円筒埴輪列、小型丸底塚も置かれていた

北辺の一段目テラスの円筒埴輪列と葺石

西辺の一段目テラスの円筒埴輪列と葺石


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