福岡県筑前町(旧夜須町・三輪町)の古墳


焼ノ峠古墳 【国史跡】

 筑前町(旧夜須町)四三嶋239-115、花立山穴観音古墳のある城山(花立山)の北側の見晴らしの良い丘陵先端部にあり、整備公開されています。全長40.5m、後方部幅23.5m、前方部長17mの九州最大の前方後方墳です。三世紀後半の築造で、前方部はバチ形に開き、後方部も北側が広くなる梯形をしています。一段目は地山を整形し、後方部の二段目は盛り土をしています。前方部西側には造出しがあります。主体部未調査です。周溝が一部見つかっています。


砥上観音塚古墳 【管理人推薦】【装飾古墳】【町史跡】

 筑前町(旧夜須町)砥上45-1、砥上(中津屋)神社に車を停めて、真っ直ぐ北へ進むとそのまま砥上岳の登山道に突入します。標識のある分岐路で右へ進み、急な登り道を標高150mの山頂まで登ると、鉄塔の向こう側に古墳はあります。神社から徒歩30分ほどかかります。径13mの円墳で、主体部は西に開口する三室構造の横穴式石室が完存しています。全長8.9m、中室幅2.3m、中室高さ1.9mの規模で、中室が最大なので、後室は明らかに石屋形が構造化したものです。左袖石の前面と奥壁に赤色顔料で様々な紋様が描かれています。奥壁には渦、船、人物の乗った船、星状紋など多数。左袖石には同心円紋、人物などが描かれています。また、右袖石やマグサ石にも赤色の痕跡があり、本来は装飾があった可能性があります。また左袖石の紋様は、側壁の石材の隙間に続いているので、石室完成前に描かれたことがわかります。山頂にあり、訪問するのが大変ですが、彩色壁画を間近で見られる装飾古墳としては希有の存在です。

石室開口部正面

羨道から前室

前室から中室

中室から後室

中室奧から

前室から羨道

後室奥壁の装飾

後室玄門左袖石の装飾、同心円紋・人物など

奥壁の装飾、人物が乗った船

奥壁の装飾、星状紋など

砥上古墳群

 砥上観音塚古墳のある砥上岳の南側斜面一帯は広い範囲に多数の古墳が群集し、砥上古墳群を形成しています。しかし、観音塚以外は未整備なので見学は容易ではありません。比較的わかりやすいところとしては観音塚への登山道の途中に南へ分岐する道があり、そこを南へ下っていくと、尾根筋に沿って小円墳が連なっています。しかし、石室がまともに残っている古墳はなさそうです。

下り始めて最初に現れる尾根筋最上部の古墳

石室の一部が残る

すぐ隣の小円墳

隣接する、状態の良さそうな円墳、石室は埋没

薮の中の露出した天井石?

円墳、石材露出

 尾根筋をさらに下っていくと、麓近くまで陥没した墳丘が延々と続きます。

薮の中の墳丘

薮の中の墳丘

薮の中の墳丘

薮の中の墳丘

大型の石材が散乱

低いマウンド

陥没した墳丘

 尾根を一旦、下りきって、谷間の集落を挟んで東側の尾根筋を再び登っていくと、こちらも尾根筋や東側斜面に多数の古墳が群集しています。中間地点の送電塔までに、6基の古墳が確認できます。

最も下側の古墳、大きな石材露出

低いマウンドの古墳

石材が散乱する古墳

石室の基底部が残存する古墳

この古墳は小型の石室が残っている

左の古墳の石室内部

これは大きな墳丘だが未開口

 尾根の途中に送電塔があり、その背後の尾根筋の3基、東側斜面に2基の古墳があります。尾根筋の手前の2基は石材散乱、奧の1基は小型の石室内部を覗くことができます。送電塔のすぐそばにある東斜面の古墳は大きな墳丘が残っていますが、石室内部は埋まっています。東斜面をずっと奧に行くと。もう1基墳丘がありますが、石室は見えません。

送電塔後ろの尾根筋の古墳、石材散乱

その隣の古墳、石材散乱

尾根筋奧の古墳、天井石が露出

左の古墳の石室内部

送電塔そばの東斜面の大きな墳丘

左の古墳の石室内部、埋まっている

東斜面の奧の古墳


仙道古墳 【装飾古墳】【国史跡】

 筑前町(旧三輪町)久光111-2、国道386号線に標識が出ており、古墳公園として整備されています。六世紀後半の二重周溝を持つ径35mの円墳で、主体部は複室構造の横穴式石室です。全長7m以上、玄室長3m、幅2.6m、奥壁は巨石の1枚石で床には扁平な石と円礫を敷き、奥壁と平行する石障石が残っています。調査時すでに墳丘は削られ、石室も基底部を残すのみでしたが、現在は石室の保護施設とともに墳丘も復元されて、古墳公園として整備されています。石室前の周溝内からは盾持武人埴輪が出土し、現在復元した埴輪が置かれています。石室は毎年春・秋に公開されます。

石室保護施設の入口

石室保護施設内部、石室正面

玄室左側から

袖部から玄室奥壁

 装飾は長さ2.9m、幅2.6mの後室に残されたほとんどの石材に赤、緑色で、同心円紋、三角紋が多数描かれています。

玄室左側壁の装飾復元図

前側の石材、所々に赤色顔料が確認できます。

後側の石材、同心円紋が微かにわかります。

玄室奥壁の装飾復元図、左下は石障石

石障石、左端の赤と緑の三角紋が最もわかりやすい

玄室奥壁、遠いため確認しづらい

玄室右側壁の装飾復元図

玄室右側壁、わかりにくいです

玄室右袖石の装飾復元図

玄室右袖石、三角紋などが確認できます


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