鳥取県鳥取市空山古墳群
鳥取市久末、空山北側中腹の牧場跡一帯に分布する古墳群で、70基以上からなります。うち、2、10、15、16号墳の4基の石室に線刻画があります。
◆15号墳 【管理人推薦】【県史跡】【装飾古墳】
空山北側の農道交差点から南へ空山を登っていくと、左に橋がかかっている地点に説明板があり、その右奧が牧場跡です。橋を渡らずに、舗装道を直進すると、道路右側に15、16号墳の説明板が並んでいて、奧の説明板の横に15号墳の横穴式石室が開口しています。径12mの円墳で、横穴式石室は玄室が完存しています。玄室長2.6m、幅1.9m、高さ2mの左片袖式で、側壁は持ち送っています。玄室奧・左右側壁には多数の線刻画が描かれています。船、魚、木の葉、綾杉、星形紋がありますが、落書きも多く、確認しにくいものも多くあります。
|
|
|
|
|
|
玄室左側壁の船の右側
15号墳の右奧にあります。径12.5mの円墳で、横穴式石室は基底部しか残っていませんが、玄室長3.3m、幅2.4mの規模で、群中最大の横穴式石室であったと思われます。残存する左側壁に線刻画がいくつか見られますが、露出しているためか、風化が激しく、確認するのは困難です。左側壁に向かって左上の石材に大きな船。その下の石材に鳥。右下の石材にも線刻が多数あり、船のような紋様が見られます。また、右側の石材の間に伸びる平行紋も認められ、石室構築前に線刻が刻まれていた証拠と言われています。
|
|
|
|
|
|
玄室左側壁の大刀を帯びる武人など
説明板のところから、牧場の方へ進み、大きなマウンド(多分、古墳ではない)の手前で左側の林の中にはいると、すぐに10号墳があります。露出した横穴式石室は玄室長2.2m、幅1.8mの左片袖式で、玄室の天井が失われていますが、比較的良好に残っています。線刻画は玄室奥壁・左右側壁、羨道側壁に多数見られます。左側壁奧側の石材には、大刀を帯びる武人、大きな顔の人物、平行線など、右側壁には、鳥、綾杉紋などが描かれています。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
入口から牧場を横切って、南端のほぼ中央に説明板があり、その奧にあります。ただし、説明板はなぜか10号墳のものです。径13.6mの円墳で、露出した横穴式石室は全長5.5m、玄室長2.1m、幅1.7m、高さ1.6mの右片袖式で、中高式天井。天井石が半分失われていますが、巨石を使用し、比較的保存状態は良好です。線刻画は玄室天井石に連続三角紋、玄室奧壁に鳥、床に落下した石材に平行線紋が見られます。また、玄室左右側壁、羨道左側壁にも線刻が見られますが題材は不明です。
|
|
|
|
|
|
2号墳の周辺に3基の古墳があります。2号墳の西側に仮称3、4号墳があります。西端の4号墳は、きれいな墳丘が残っています。3号墳は、墳頂に横穴式石室の残骸が露出しています。
|
|
|
2号墳の左(東)側の牧場の真ん中に仮称1号墳があり、横穴式石室の巨石が露出しています。
|
|
10号墳の背後の林の中には、古墳がたくさんありますが、すべて破壊されていて良好に残っているものはありません。とりあえず、空いているNo.を訪問順につけていきます。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
確認できた古墳は残念ながら14号墳までに納まらず、17号墳を追加しました。70基以上ですから、探せば、もっとありそうです。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|