愛知県豊橋市北部の古墳


吉祥古墳群

 石巻西川町、豊橋市の北端、東名高速道路北側の吉祥山南斜面から谷間にかけて広く分布する古墳群で、66基確認されていますが、谷間の古墳はほとんどが開墾で消滅しています。果樹園からの登山道を登り始めると、山林に入って100mほどの右側の山林内に2基の円墳があります。山道に近い34号墳は径8mの積み石塚です。その奧の35号墳は径8.6mの円墳で、横穴式石室の石材が露出しています。

神山古墳

 豊橋市賀茂の賀茂神社境内にある径28m、高さ3.5mの大型円墳です。六世紀頃の築造と考えられますが、未調査のため詳細はまったく不明です。

 

石巻平野1号墳

 石巻平野町の平野バス停南東200mの道路脇にあります。民家の生け垣と一体化しており、反対側に回ると、石室が開口しています。

姫塚古墳

 石巻西川町の西川公民館から県道を東へ600mほどいくと、左手に塀に囲まれた大きな民家があり、その背後の丘に大きな樽が見えています。その樽の裏の竹林に古墳があり、石室が開口しています。全長7mほどの横穴式石室で、羨道部がやや崩れていますが、その他は完存。奥壁には大きな鏡石が据えられています。

段塚古墳

 姫塚古墳のすぐ東50mの果樹園最高所に保存されています。姫塚に比べるとやや小さな石室ですが、こちらもほぼ完存しており、全長約7mくらいです。

上地1号墳(九太夫塚古墳)

 姫塚古墳の南1km、石巻西川町上地の上地公民館そばの県道南側に隣接して雑木林があり、その中に開口しています。羨道はほとんど埋まっていますが、玄室が完存。奥壁は巨大な一枚石、玄室長約4m、幅、高さともにほぼ2mで、天井石も巨石二枚を使用しています。

狐塚古墳

 上地1号墳の東1km、石巻平野町の北端、広い果樹園の中に雑木林が残されている一画があり、その中にあります。全長35mの前方後円墳で、後円部墳頂に横穴式石室の天井石が露出しています。薮に覆われている上に、石室内はかなり埋まっており、見学は困難です。

権現山古墳群

 豊川を見おろす権現山尾根上に1、2号墳が並んでいます。水道タンクの左奥に2号墳(前方後方墳?)、その南100mに1号墳(全長38mの前方後方墳)があります。ともに四世紀頃の築造と見られます。

  2号墳

勝山1号墳

 権現山のすぐ東の尾根上、白山神社背後の林の中にあります。全長44mの前方後方墳です。

 

馬越長火塚古墳 【管理人特選】

 県史跡。豊橋市石巻本町、勝山古墳から南西へ果樹園の中を5分ほど歩いたところにあります。全長65m以上の前方後円墳で、墳丘裾にゆるやかな傾斜の葺石部があり、その上に盛り土のドーム状墳丘を築いた特異な形状をしています。後円部に複室構造の横穴式石室が南に開口しています。全長12m、後室長4m、幅2.3m、高さ3m、前室長5m、幅2m、高さ2.5m、羨道長3m、幅1.5mの両袖式で、各室の門には立柱石を立て、羨門の前には墓道が設けられています。羨道の天井石が失われている以外は、保存状態が非常に良く、規模的にも、穂国造の墓に相応しい後期の見事な首長墓です。築造時期は六世紀後半ですが、低い前方部から七世紀代までの須恵器が出土しており、祭祀が行われていたようです。

後円部の石室開口部

羨道

前室

後室奥壁、見事な一枚石

後室より、前室を見た所、非常に広い空間

前室奧から

大塚南古墳

 馬越長火塚古墳のすぐ南の果樹園内にあります。径20mの円墳で、墳丘はかなり削平されていますが、南側に大きな石材が露出しています。2008年の調査で金銅装馬具の鏡板が出土しました。

果樹園化した墳丘

南側に石材が露出

口明塚南古墳

 馬越長火塚古墳のすぐ北西にあります。径15mほどの円墳と思われますが、詳細は不明です。馬越長火塚古墳と同時期の古墳と思われ、大塚南古墳とともに、何らかの関係があると思われます。

 

宮西古墳

 馬越長火塚古墳から東へ600m、素戔嗚神社前の道路沿いに横穴式石室が開口しています。径12mの円墳で周辺に円墳がいくつか見られ、馬越北山古墳群を形成しています。2005年に隣接して集会所と駐車場が造成されたため、墳丘が伐採され、周辺の古墳群も見学し易くなりました。

2003年頃の姿

2005年、背後の古墳群も見学し易くなりました

玄室奥壁

奥から外

馬越北山11号墳

 宮西古墳の東100mに法蓮寺があり、その山裾の墓地裏の竹林の中にあります。横穴式石室の入口前に竹が密集していて、大人ではとても通り抜けられませんが、なんとか、入口にたどり着くと、嬉しいことに石室はほぼ完存しています。全長6.5m、玄室長4m、幅2.3m、高さ2.2mの両袖式で、奥壁は鏡石1枚、天井は前後に弧状に平らな石材を架け、側壁は胴張り状で天井近くでやや持ち送っています。宮西古墳の石室を一回り小さくした感じですが、完成度はむしろ高いと言えます。

石室前に竹が密集、見えません、通れません!

羨道

玄室奥壁

奧から玄門部


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