愛知県豊川市北部(旧一宮町西部)の古墳
■ヘヒリ坂古墳群
一宮町大木、キャッスルヒルカントリークラブの西隣りの林の中にありますが、訪問するには県道21号線沿いにある新東工業の西の道を入り、グラウンド沿いに道なりに進むとそのまま林道に入っていきます。グラウンドから500mくらいで左に小さな神社があり、その反対側の右の林の中に6号墳が見えています。そこから50mほど南の小丘陵上に1〜5号墳が密集しています。南側から1号墳は径15mほどの円墳で、葺石が残っています。2号墳は径15mほどの円墳で、石材が散乱しています。3号墳は墳丘は崩れて、横穴式石室の石材が露出。4号墳は径20mほどの円墳で、葺石が良好に残っています。ひょっとしたら積み石塚かも?5号墳は径20mほどの円墳です。
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林道から見えている6号墳は、径14mの円墳で、墳頂は大きく陥没しています。石室材と思われる巨石が1個転がっています。
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ヘヒリ坂6号墳から林道を北へ100mほど進むと、林道に一部破壊された墳丘があります。これが西山古墳です。径15mほどの円墳で、墳頂は陥没しています。
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一宮町足山田、西山古墳からさらに林道を進むと、複雑な林道の交差点があり、右側の橋を渡って少し進み、林道をはずれて、谷川を渡って南向きの広い斜面へ出ると西山古墳群が密集しています。キャッスルヒルカントリークラブの北西端に隣接する位置です。愛知県遺跡地図には15基記されていますが、ざっと見た所16基あり、さらに埋没古墳がありそうです。おおむね四列に並んでいて、とりあえず最下段の手前から仮称をつけました。最下段には仮称1〜6号墳が並んでいます。すべて南向きの横穴式石室墳と思われますが、石室が良好に残っている古墳はありません。
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二列目には3基の古墳が並びますが、いずれも横穴式石室を主体とする小型の円墳ばかりです。1号墳の後ろにある7号墳は、石室の石積みが割と残されています。8号墳は4号墳の後ろにあり、墳頂陥没。9号墳はその隣にあり、石室が崩壊して、盗掘時に掻き出された石材が石室前に散乱しています。
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三列目は群のほぼ中央に当たり、大きめの3基の円墳が並んでいます。西端の10号墳は石室が崩壊していますが、奥壁付近が残っています。中央にある11号墳は墳頂に石材を抜かれた跡があり、奥壁付近だけが残されています。墳丘南側には石材が散乱しています。12号墳は、群中最大の円墳で、墳丘は割と残っているので、石室が埋まっているかも知れません。石材が一部散乱しています。
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最上部の四列目には13〜15号墳が並んでいます。13号墳は石室がほとんど埋まっていますが、天井石の一部と奥壁が露出しています。14号墳は大きな円墳で、墳頂には石材を抜いた跡があります。奥壁付近が残っています。15号墳は横穴式石室のかなりの部分が残っています。側壁はかなり持ち送りがあります。13号墳の背後に石材が露出したマウンドがあり、これも古墳と思われます。
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旧一宮町大木、西山古墳群から谷間と林道をはさんだ北側の斜面上にあり、8基からなりますが、保存状態が悪く、まともに墳丘、石室が残っている古墳はありません。
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西山古墳の北の林道交差点から、西へ300mほど進んだ杉林の中に、2基の古墳が並んでいます。斜面上側の1号墳は径6.8mの円墳、下側の2号墳は径3.5mの円墳で、半積石塚です。雑草に覆われていますが、草をかき分けると積み石が残っています。
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旧一宮町足山田にあった古墳群で、ゴルフ場の造成に伴い調査され、うち6号墳だけが舟山の南にある一宮中学校敷地内に移築されました。群のうち、多くが積石塚古墳です。6号墳は径23mの円墳で、石を積んだ墳頂に二つの埋葬施設が並ぶ珍しい構造です。
■花の木古墳群
旧一宮町大木町、国道151号一宮バイパスに伴う事前調査で、花の木古墳群のうち5基が調査されました。いずれも一辺10〜20mの方墳で、埋葬施設は木棺直葬、前期後半から中期前半に築かれたことがわかりました。このうち、7号墳は前期後半に一辺11mの方墳が築かれたあと、中期前半に一辺13.5mの方墳に拡張されていました。拡張後には南北2基の木棺が直葬され、それぞれ鉄製武具、農工具などが副葬されていました。特に北棺には蛇行剣、勾玉が副葬され、畿内とも共通する葬送儀礼が行われていたようです。
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