三重県津市の古墳


鳥居古墳

 もと、鳥居町193番地にありましたが、調査後、県立博物館の中庭に移築されました。六世紀後半の円墳で、横穴式石室は玄室長4.1m、羨道長2.1mの片袖式で、内部には長さ2.7m、高さ0.95mの大型の家型石棺が納められていました。隣には、市内出土の家型石棺の蓋が置かれています。


子安地蔵院石棺仏

 津市中河原481の子安地蔵観音境内にあります。幅140cmの県下最大の家形石棺の蓋に地蔵菩薩像を浮彫したもので、残念ながら、かなりの部分が土の下に埋まっています。札には奈良時代と書かれていますが、多分、もっと後世の造形です。

西側の大木の下にある

石棺仏正面、半分以上埋まっている

裏側、縄掛突起が残っている


池の谷古墳 【市史跡】

 津市垂水、潮見ヶ丘団地の東端にあります。眼下に伊勢湾を見下ろす丘陵先端に築かれた全長90m、後円部径50mの前方後円墳で、伊勢では屈指の規模です。採取された埴輪から四世紀末〜五世紀初めの築造と思われます。中世に墳丘を利用して砦が築かれたため、土塁や堀切でかなり改変されているようです。

 


坂本山古墳群

 津市片田志袋町の片田志袋団地内に古墳公園として3基が保存されています。もともと7基からなる四世紀末〜五世紀初めの群集墳で、6号墳が方墳、それ以外は円墳です。

  


高井古墳 【市史跡】

 片田新町の片田団地の北端の公園に隣接して、かろうじて保存されています。岩田川を見下ろす、丘陵先端に築かれた径14mの円墳で、横穴式石室は基底部の一部しか残って居ませんが、玄室幅1.9mの規模です。


おこし古墳

 津市緑が丘一丁目、緑が丘団地南側に公園として保存されています。全長29m、後円部径20mの前方後円墳で、前方部が短いのが特徴です。埴輪、葺石はなく、表面採集された須恵器から六世紀前半の築造と考えられます。未調査のため、主体部は不明です。

  前方部側


鎌切1号墳 【市史跡】

 津市緑が丘一丁目、おこし古墳の北東250m、神戸乃神社の奧の山林内にあります。全長50m、後円部径30mの前方後円墳で、自然地形を利用して築かれています。おこし古墳同様、未調査で保存されています。この2基以外の古墳は、緑が丘団地の造成で、すべて消滅してしまいました。

 


おまけ

 1994年の台風26号で津市の海岸に打ち上げられた大型貨物船。当時、見物客で大にぎわい!もち、屋台も出てました。


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