岡山県和気町(旧佐伯町南部)の古墳


三宅町田古墳

 旧佐伯町加三方三宅、下仲尾古墳群の南東1.5km、三宅集落にあり、県道53号線から南側に見えています。墳丘はほとんど流失し、横穴式石室が露出しています。入口側と奥壁側のどちらも開口。全長8.6m、玄室長6.08m、幅1.74m、床面はかなり埋まっていますが、推定2mはありそうです。袖はなさそうな感じです。

古墳の現状、手前が奥壁側

石室正面

奥壁側

石室内部、奧より


三宅開坂古墳

 三宅集落の南の丘陵の北東端にあります。三宅町田古墳の南東300mくらいです。集落の東端の民家あたりから丘を登っていきますが、途中から道がありませんので、薮の中を突っ切って行くことになります。古墳は、町田古墳以上に墳丘が流失し、横穴式石室が完全に露出しています。全長10.5m、幅2.1m、高さ1.9mの規模で、羨道部は天井石が落下しています。袖はやはりなさそうです。

石室正面

奥壁側

玄室奥壁

奧から外


藤山古墳

 旧佐伯町加三方、加三方公民館から真南に登っていくとため池があり、その東側の斜面にあります。古墳は前側が崩落し、横穴式石室の奧側だけが残っています。玄室長3.2m以上、幅1.78m、高さ1.8mの規模。内部には小さな祠が祭られています。一見、どこにでもありそうな普通の石室ですが、祠の後ろに陶棺の破片が多数、無造作に置かれています。突帯もちゃんと残っています。これでいいのか?

横穴式石室の奥壁側のみが残る

石室正面

玄室奥壁

陶棺放置!


新林古墳

 旧佐伯町加三方、藤山古墳の裏の山道を登っていった山奥にありますが、西の方のため池横から車で近くまで登っていけます。山頂から少し下った南向き斜面に築かれた径10mほどの円墳で、横穴式石室の天井部が開口。入口は狭いです。全長6m以上、奥壁幅2m、高さ1.5m以上(古墳奮闘より)。奥壁の前に分厚い石棚があり、その下の空間に板石を袖石状に立てて、埋葬施設を石屋形風に構築しています。吉備では、とても珍しい形態の石室です。

狭い開口部

石室内部

石屋形内の奥壁

石屋形内の奧から


磐座山古墳

 旧佐伯町加三方、新林古墳の近くまで登ってきた農道をさらに奧へ進むと、町史跡・加三方磐座遺跡があり、その傍らにあります。径15mの円墳で横穴式石室がほとんど露出。玄室天井が開口しています。全長8m、玄室は4×1.7×1.8m(古墳奮闘より)の大きさ。山の上にしては大きな石室です。

石室正面、羨道はほとんど埋まっている

玄室天井が開口

玄室奥壁


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