滋賀県野洲市の古墳2


桜生古墳群

 大岩山南の日吉神社周辺に分布する古墳群で、本来は甲山古墳などと一体の古墳群であったと考えられます。20基以上の径10〜20mの円墳からなり、主体部はすべて横穴式石室と思われます。

 ■桜生11、12、13号墳

 日吉神社の東側の雑木林の中に2基の円墳がならんでおり、夫婦塚と呼ばれています。西側の11号墳は径15mの円墳で、南に横穴式石室が開口しています。全長4.4m、玄室長3.5m、幅2.1m、高さ1.5m、羨道長0.9m、幅1.2mの右片袖式で、羨道はほとんどありません。東隣りにある12号墳は径15mほどの円墳ですが、主体部は埋もれています。12号墳の南東50mに13号墳があります。径10mの円墳で、横穴式石室の入口は埋まったままですが、奥壁の隅がわずかに開口しています。玄室長2m、幅3.8m、高さ2m、羨道長2.5m、幅1mのきれいな丁字型石室で、もちろん両袖式。床には石棺材らしき板石も見えています。

11号墳

11号墳石室

12号墳

13号墳、奥壁側が開口

13号墳、奧から前壁方向

13号墳、左側壁

 ■桜生15、16号墳

 日吉神社の背後の竹林中に近接して石室が開口しています。15号墳は径15mの円墳で、石室は全長10m、玄室長5m、幅2.2m、高さ2m、羨道長5m、幅1.5m、高さ1.2mの両袖式です。16号墳は径21mの円墳で、石室は全長8.4m、玄室長3.4m、幅1.5m、高さ2m、羨道長5m、幅1.2m、高さ1.5mの両袖式です。

15号墳石室開口部

15号墳奥壁、かなり大きな石室

15号墳玄門、巨石を使用

16号墳石室開口部

16号墳奥壁、15号墳よりは小型

16号墳玄門

 ■桜生10号墳

 11号墳のすぐ南西、猪よけの柵の手前に小石室が露出しています。

 

 ■桜生7号墳

 10号墳からさらに柵を越えて行くと、すぐ谷川に出ます。谷川に沿って左へ登っていくと、50mほどで7号墳があります。急斜面に築かれた径15mほどの円墳で横穴式石室が検出されましたが、谷川の砂防工事で羨道部が削られてしまい、玄室も埋められています。全長8.9m、玄室長4.4m、幅2m、羨道長4.5m、幅1.3mの左片袖式で、六世紀末の築造です。

 

福林寺古墳群

 野洲中学校北側に福林寺があり、その東側の山中に磨崖仏群があります。その周辺に福林寺古墳群11基が分布しています。山林の中にあり、全体像が良くわかりませんが、中心部から左に向かうと、4号墳の石室の奥壁側が開口しています。径15mの円墳で、全長8.1m、玄室長4.1m、幅2m、羨道長4m、幅1.7mの左片袖式で床面はやや埋まっています。

4号墳石室、奥壁側が開口

4号墳石室、前壁

田中山古墳群

 福林寺古墳群から水路沿いに南へ向かうと、墓地があり、そこから南一帯の山麓に29基の古墳が分布しています。現在ほとんどが薮の中に埋もれていますが、墓地の中に27、29号墳があり、29号墳では、横穴式石室が露出しています。全長7.5m、幅1.5m、高さ1.7mの無袖式と思われます。墓地からさらに道を進むと、左に扉のある橋があり、そこを渡って、すぐ左の薮の中に15号墳があります。径15mほどの円墳と思われますが、意外にも3基の横穴式石室が開口する三室墳です。西向きに1、3号石室が開口。1号石室は入口がかなり埋もれていますが、内部はけっこう広いらしく、玄室は3.5m×2m×1.9mの右片袖式です。その左に開口する3号石室は、3m×1.3m×1.2mの無袖式の小石室ですが、小さいながらもきちんと鏡石を据えて自己主張をしています。南側に開口する2号石室は天井石を失っていて、玄室内に木が生えています。玄室は2.4m×1.6m×1.3mの左片袖式で、奥壁付近、羨道は埋もれています。

15号墳1号石室

15号墳1号石室内部

15号墳2号石室

15号墳2号石室奥壁

15号墳3号石室

15号墳3号石室内部

墓地にある29号墳

墓地にある27号墳

向山古墳群

 野洲市大篠原の東海道新幹線南側にある3つの丘陵からなる向山尾根上に分布する21基からなる群集墳で、前方後円墳二基のほかは円墳です。開発されていないので、保存状態の良い古墳も多いのですが、ほとんど薮の中にあり、見学は困難です。

最も東の尾根上にある3号墳(前方後円墳)

3号墳石室、かなり埋まっていて見学不可

3号墳の西50mにある5号墳(円墳)

5号墳石室、最も保存状態が良い


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