香川県善通寺市西部の古墳


王墓古墳 【管理人推薦】

 国史跡。善通寺市善通寺町有岡、広い谷間の中心にある独立丘陵上に築かれた全長46m、後円部径28mの前方後円墳で、丘陵をうまく利用して巨大な墳丘に見せています。1982年の宅地開発に伴う発掘調査で、横穴式石室が発見され、その内容の重要性から、現地保存されることになりました。石室は南東に開口し、天井部が失われていましたが、全長7.5m、玄室長3m、幅1.8m、高さ2m以上、羨道長4.5m、幅0.75mの両袖式で、玄室の西壁に沿って石屋形が確認されました。県下では唯一の石屋形ですが、九州よりは、出雲に見られる横口式家形石棺に似ています。石屋形の東側には追葬にともなう棺台も残されています。馬具、武具、装身具などの豪華副葬品の中でも、ヘルメット形金銅製冠帽は国内唯一の出土例です。六世紀初めの築造で、六世紀後半に追葬が行われたと見られます。現在、周辺は史跡公園として整備公開され、石室は毎年4月29日の「古墳の日」に玄室前まで公開されます。

丘陵上にあり、巨大に見える墳丘

玄室上部と天井は復元

羨道

玄室内部、石屋形と二次埋葬跡

野田院古墳 【管理人推薦】

 国史跡。善通寺市善通寺町野田、大麻山の北西の中腹にあり、古墳まで自動車で登れます。全長44.5m、後円部径21mの前方後円墳で、前方部は盛り土、後円部は安山岩の積み石で築かれ、前方部はバチ形をしています。主体部は二基の竪穴式石室が主軸と斜行して並び、前方部からは祭祀に使用された玉類が出土しています。三世紀後半の発生期の古墳で、現在。保存整備されて、築造当時の姿に復元されています。

  

宮が尾古墳 【管理人推薦】

 国史跡。善通寺市善通寺町、王墓山古墳の南1kmの県道24号線沿いにあります。径20mの円墳で、横穴式石室が開口。玄室長4.5m、幅2m、高さ2.1m、羨道長4.5m、幅1.2m、高さ1.7mの両袖式で、玄室奧壁、両側壁、羨道右側壁に線刻画が描かれています。奥壁鏡石には、上から六名の人物、船、騎馬人物、船、人物、船。西側壁には三名の武人が描かれています。古墳は現在2号墳とともに史跡公園として整備され、壁画は4月29日の古墳の日に公開されますが、普段はそばにある石室レプリカで見学できます。また、善通寺市立郷土館には奥壁鏡石のレプリカがあります。

石室正面

羨道

玄室奥壁、手前に壁画保護の板があります。

西側壁の武人像

奥壁の六名の人物像

奥壁の船

宮が尾2号墳

 宮が尾古墳の隣にあり、復元整備されています。宮が尾古墳の発掘調査時に発見された埋没古墳で、横穴式石室基底部しか残って居ませんでした。羨道に線刻のある小さな石材が1個ありますが、これと接合する石材が宮が尾古墳の盛り土の中から、見つかっています。この事実より、両古墳がほぼ同時期に築かれたと考えられています。

羨道。矢印が線刻のある石材片

線刻のある石材。これはレプリカです。

  左下が2号墳の石材

瓦谷1号墳

 善通寺市善通寺町瓦谷、宮が尾古墳の北東400mの民家脇にあります。墳丘は民家でかなり削られていますが、径15mほどの円墳で、横穴式石室が開口。現存長5m、玄室幅1.5m、高さ2mの右形袖式で、側壁には持ち送りが少なく、保存状態も良好です。奥壁向かって左下の石材に、二人の人物像が線刻で描かれています。右側が全身像、左側が顔のみで、全身像のほうは、頭部に飾りをつけ、両手を広げ、祭祀を行っているように見えます。

古墳の現状、下の石垣が奥壁チック・・・

奥壁、左下の石材に線刻画がある

奥壁人物像(両手を広げた全身像)

奥壁人物像(顔)

大塚池古墳(吉原椀貸塚)

 善通寺市善吉原町の大塚池の中に、巨大な横穴式石室が露出しています。墳丘はため池の堤の造成のために土取りされて、ほとんど残って居ませんが径25mの円墳で、主体部の横穴式石室は全長12m、玄室長6.2m、幅2.5m、羨道長6.6m、幅1.7mと、スペックだけみると、なかなかの大型石室のようです。残念ながら池の中なので、接近できませんが、一度、池の干上がったときにでも是非上陸してみたいですね。別名にもあるように、この古墳にもいわゆる椀貸伝説があり、池のほとりの説明板に、その内容がくわしく書かれています。説明板の前には、横穴式石室墳のようなものがありますが、おそらく石室に近づけないので、その身代わり見学用でしょう。池周辺は、現在公園整備中です。

石室正面側

南側側面

北側側面

池のほとりの創作古墳


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