古墳密集地で6基の古墳を調査
■群馬県藤岡市神田「宿神田地区遺跡群(神田・三本木古墳群)」
2013年7月7日 現地説明会/藤岡市教育委員会
神田・三本木古墳群は204基からなる大群集墳ですが、現在はそのほとんどが消滅しています。そのなかでも比較的古墳が残されていた宿神田地区遺跡群が基盤整備事業に伴い発掘調査され、今回6基の古墳が公開されました。すべて径10mほどの川原石を積み上げた円墳で、横穴式石室を主体部としています。K-9号墳は径8mの円墳で、無袖の横穴式石室を持ちます。玄室は凝灰岩の切石、羨道は自然石を使用していて、石材にはノミの跡が生々しく残っています。床面には石を敷き詰めています。K-10号墳は径10mの円墳で、墳丘、石室とも良好に残っています。石室は玄室に凝灰岩を使用し、仕切石で区画しています。外周の埴輪列が原位置で出土しました。K-11号墳は径11mの円墳で、ここも墳丘、石室が良く残っています。石室正面側には向かって左側に円筒埴輪、右側に形象埴輪を並べています。特に靭はほぼ完形状態です。K-12号墳は径8mの円墳ですが、かなり破壊され、小石室の一部が露出しています。K-13号墳は径9mの円墳で、無袖式の石室が残っていました。K-14号墳は、ほとんど破壊されて、基底部のみが残っていました。
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今回の調査地周辺には小古墳がたくさん残存していますが、中に1基だけ前方後円墳があり、しかも小さな横穴式石室が開口していました。埼群古墳館で調べると、高橋塚古墳(美久里地区111号墳)だと思われます。
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